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Japan and me. 日本のお正月

「Plan C」カロリーナ・カスティリオーニ スペシャルインタビュー | Japan and me. 日本の美と技を未来につなぐ

special interview

春の陽光に芽吹く
Connectionの物語。

カロリーナ・カスティリオーニ 「Plan C」クリエイティブディレクター

春の「Japan and me.」。その鮮やかな幕開けに、異彩を放つクリエイションがある。ミラノを拠点に、大胆な色彩と構築的なフォルムで世界を魅了するブランド「Plan C」だ。そのクリエイティブディレクターであり、大の日本好きとしても知られるカロリーナ・カスティリオーニ。彼女の言葉の端々には、新しい視座から捉えた日本の美があふれている。

※以下、文中の写真はカロリーナ本人による撮影

日常の中にあるディテールを愛で、
精神を再編成する場所、日本。

カロリーナが初めて日本に降り立った際、待ち受けていたのは「最高の意味でのセンセーショナルな衝撃」だった。東京のネオンが輝くハイパーモダンなスカイラインと、まるで時を止めたかのような、寺院の奥深く静かな静寂のコントラスト。未来と過去が摩擦を起こすことなく共存する光景は、いかなる準備を重ねても圧倒されるほどに鮮烈であったという。何度も日本を訪れるにつれ、彼女の視点はスペクタクル(壮大な光景)を眺めることから、より細やかなディテールを愛でることへと移り変わっていく。大きな観光名所を巡る旅行者から、もっと小さなもの――たとえば、ギフトの包み方や苔庭の独特の色合い、あるいは日常生活の効率性といったものを観察するようになった。彼女にとって日本は「心を整える、メンタル・リオーガニゼーション(精神の再編成)」の場所になっている。

日本滞在中、彼女のルーティンは青山や代官山を長く散歩することから始まる。ストリートスタイルをチェックするためであるが、彼女にとってその場所は「世界で最高のランウェイ」に他ならない。古くからある文房具店や、専門的な金物店を訪れることも欠かさない。日本の職人たちがユニフォームを買うようなワークウェアショップでの購買体験からも、多くのインスピレーションを得ている。

色彩のパレットと
“間”が司るシルエット。

「Plan C」のDNAともいえる大胆な色彩や予想外のフォルムには、日本と多くの共通点がある。日本にいるときに目にする色の世界から、非常に大きなインスピレーションを受けている、と本人も語っている。「街を行き交う人々の着こなしや、自然が織りなすパレットに見られる、色を組み合わせる独特の感性には驚かされます。」と。また、日本のミニマリズムが持つクリーンで機能的なラインは、彼女が描くシルエットに大きな影響を与えている。なかでも、“間(Ma)”という概念を、深く愛している。日本建築が光と影のために空間を残すように、彼女のデザインフィロソフィーにおいても、身体が動きやすい“余白”を大切にしている姿勢は、この“間”の美学と重なる。

「日本の職人技は、規律(ディシプリン)における“ゴールドスタンダード(最高基準)”です。」と語る彼女が特に魅了されているのが、テキスタイルの革新性だ。ナイロンやテクニカルファブリックを加工して、紙のような有機的な質感を生み出す手法。コレクションの機能的な素材を探求する過程で、最終的に日本のものに辿り着くことも多いという。

「自分の技術において飽くなき追求をする――この哲学はブランドとも共有するものです。ただコートを作るのではありません。ステッチ一本、ボタンホール、そしてその服がいかに長く愛されるかということに、執拗なまでのこだわりを注ぐのです。」この完璧への渇望こそが、ブランドの根幹を支えている。

ミラノと日本、共通するのは
質への敬意と計算された無造作。

ミラノと日本。一見異なる二つの文化には、クオリティーに対して深い敬意を払っている点が共通しているという。「ミラノの仕立て屋(サルトリア)も、日本の陶芸家も、外側と同じくらい内側も美しくあるべきだという執着心を持っています。また、ミラノも日本も、“計算された無造作(studied nonchalance)”を通じて美を表現しています 。私自身もコレクションにおいては細部にまで細心の注意を払い、一つひとつのピースの構造を大切に作り上げています。」また、日本のコンシューマーが持つ勇気と自由さを、最も尊敬しているそうだ。日本においてファッションは単なるトレンドではなく、パーソナル・ストーリーテリング(個人の物語)。質感やボリュームを重ね合わせ、アヴァンギャルドでありながら、それでいてエフォートレス。それは唯一無二で、衣服をオブジェ(作品)として敬う姿勢に、共鳴を覚えるそうだ。

「Connection」:再生と開花を祝う
カプセルコレクション

「Japan and me.」。このMeが自身だとして、日本との関係を象徴する言葉を尋ねてみた。答えは「Connection(コネクション/繋がり)」。日本人のクリエイターを紹介することが多い本キャンペーンにおいて、初の海外アーティストとして選出されたカロリーナ。このキャンペーンに参加し、開花を祝福するエクスクルーシブなカプセルコレクションを披露できる機会を、心から光栄に感じているという。

注目は、コレクションで展開するTシャツやバッグなど全アイテムにデザインされたユニークなグラフィック。それは再生と開花を祝う、図案化された花のモチーフ。素材には、“第二の人生”を与えるというアイデアのもと、過去のコレクションの残布(デッドストック)を用いる。春は、ファブリックを謳歌できる季節。今回は、様々な種類のコットンを使っていて、スペシャルなコーティングによりパリッとした感触を出したもの、アイテムにボリュームと形を与えてくれる厚手のもの、テクニカルな仕上げを施したコットン素材など、素材の楽しさにもこだわっている。

纏う人が春の光のなかで素材の質感とともに、自分だけの物語を紡ぎ出すこと。日本への深い敬愛が込められた「Plan C」のコレクションは、衣服に袖を通すたびに、バッグを持つたびに、新たな自分が“芽吹く”ような感覚を与えてくれるに違いない。

※ 画像はイメージです

Plan C : The Bloom Edit

● 4 月1 日(水)~ 7 日(火)
● 3 階 コトコトステージ31

今回のイベントのため特別にデザインされた再生と開花を象徴するチェリーブロッサムのカプセルコレクションも発売。
4月1日(水)には、シーズンテーマ “芽吹き” に連動した、ロープを用いたスペシャルワークショップを開催。また、クリエイティブディレクターのカロリーナがイタリアから来店、スタイリングイベントを実施します。

イベントの詳細はこちら

artist profile

カロリーナ・カスティリオーニ

「Plan C」クリエイティブディレクター

「MARNI」創業者コンスエロ・カスティリオーニを母に持ち、同ブランドでスペシャル・プロジェクト・ディレクターとして経験を積んだ後、2018年に自身のブランド「Plan C」を設立。クリエイティブディレクターとして、ウェア、ニット、アクセサリーなどのコレクションを手掛けている。

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