-没後50年-
棟方志功 作品展

「志功描くの柵」
(縦20.2×横20.2cm、1959年/山懐頌)
明治36年、本州の最北端青森市に生を受けた棟方志功。「木版画こそ日本の美だ」との想いからただひたすらに板極道に励みました。その土着的で民族的な作品群は戦後になると、日本人初となる国際的な賞を次々と受賞。日本の国際復帰とともに、世界の美術界に大きな驚愕を与えました。そして20世紀を代表する芸術家“世界のMUNAKATA”になり、現在でもその芸術性は高く評価されています。本展では“日本で生まれ切るモノ”を体現し、20世紀を駆け抜けた板画家・棟方志功の芸業の逸品20余点を一堂に展観します。

棟方 志功(むなかた しこう)
1903年、青森県青森市に15人兄弟の第6子(3男)として生まれる。
1924年、21歳で油絵画家をめざし上京。
1928年、第9回帝展に油絵「雑園」が初入選。
1936年、第11回国画会展に版画「大和し美し版画巻」を出品し、日本民藝館の蔵品として買い上げられる。これを機に柳宗悦、河井寛次郎, 濱田庄司ら民藝運動の指導者達と知遇を得る。
1945年、富山県西砺波郡福光町に疎開。
1952年、第2回スイス・ルガノ国際版画展に「女人観世音板画巻」を出品し、日本人として初の優秀賞を受賞。
1955年、第3回サンパウロ・ビエンナーレ国際美術展にて版画部門最高賞を受賞(ブラジル)。
1956年、第28回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にて国際版画大賞を受賞(イタリア)。
1959年、ロックフェラー財団とジャパン・ソサエティの招待で初渡米。
1970年、文化勲章を授与される。
1975年、永眠(享年72歳)。