
朝が得意、というひとがうらやましい。目覚まし時計の音にパッと飛び起きて活動モードに入れるひとは、きっとたくさんの「早起きは三文の徳」に恵まれるんだろうなと思う。わたしはどちらかというと、寝起きはのろのろ派。布団から出るのに少し時間がかかるし、頭もなかなか回転しない。気を抜くと、「三文の徳」を配り歩く神様(?)もしびれを切らして次のひとのところへ向かってしまいそう。だから、神様に見放されないように、「ルーティン」でリズムを刻んで、からだと頭を目覚めさせる。いち、にの、さん。ホップ、ステップ、ジャンプ。
まずは、ホップ。何はともあれ台所に向かい、やかんを火にかける。湯気の立つ白湯をマグカップに注ぎ、吊り戸棚用に出しっぱなしにしている脚立にちょこんと腰かける。熱すぎない温度を舌で確かめながら、少しずつ喉を潤す。まだ頭は半分夢のなかにいるようで、ぼんやりと窓から差し込む陽の光を見つめる時間。からだの内側がじんわりと温まっていくのを感じながら、頭とからだ、それぞれの起動をゆるやかにシンクロさせる。
次に、ステップ。洗面所に立ち、冷たい水で顔をすすぐ。さっきまでの眠気がすっと引き、思考が巡りだす。タオルで水滴を押さえて化粧水とクリームをなじませると、指先をすべらせるたびに、皮膚が目を覚ますのを感じる。鏡に映る顔にほんの少し血色が戻ってきて、いよいよ今日を生きる「わたし」の輪郭がしっかりしてくる。
そして、ジャンプ。台所に戻ってエプロンをつけ、さぁ、お弁当づくりだ。毎朝のことだから、からだは半ばオートマティックに動く。前日の晩ごはんで取り分けておいたおかずをメインに、卵を焼いて、ミニトマトを入れて、ちょっと緑も足して。一連の動きをリズムよくおこなう上で、料理道具の存在は大きい。そのなかでも、最近迎えたconteの「まかないシリーズ」の面々は、じつに小気味いい仕事をしてくれる。
ボウルと、それにフィットする丸バットと平ザル。ステンレス製品につきもののフチの巻き込みがないから、「まかない」なのだという。深型のボウルは、卵をとく際に安定感バツグン。フライパンに卵液を流し込むときに液垂れしないのもすばらしい。使い終わったボウルに平ザルを重ねれば、ミニトマトの水切りもスムーズだ。少し多めに用意して余ったミニトマトは、さっと洗ったボウルに入れて丸バットで蓋をして冷蔵庫へ。晩ごはんのサラダに使おう。
作業が滞らずに進むと、料理全体にテンポが生まれる。リズムが積み重なって、段取り上手になったような自信さえ湧いてくる。朝から手際のいいわたしに、「早起きは三文の徳」の神様(?)も「お、やるではないか」と目を向けてくれるんじゃないかしら。
お弁当が仕上がって「おいしそう!」と思えたときには、からだも頭もすっかり目覚めている。ここまでくれば、もう、自然と一日の流れに乗っていける。よし、いこう。ゴー!
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