今年も春がやってきた。門出の季節。旅立つひとやお世話になったひとへの贈りものを見立てに、花屋に足を運ぶ機会が増える頃でもある。そのひとにはどんな色合いのどんなテイストの花が似合うだろうと想像力をフル稼働させて注文し、会計を待つあいだにホッと一息ついて店内を見渡すと、目に飛び込んでくる色とりどりの花々が気持ちをカラフルにしてくれる。思いがけずほどけていく心。甘い香りに包まれて自然と深くなる呼吸。あ、そうだ。わたしも一輪、家に連れて帰ろう。
わたしはいま、どの花を部屋に飾りたい? 自問自答しながら花々を見つめていると、「大は小を兼ねる」ということわざは、少なくとも花には当てはまらないなぁと思う。かすみ草や勿忘草(わすれなぐさ)などの小輪の花は、控えめに寄り添い、そっと励ましてくれる存在。一方で大輪のシャクナゲやチューリップは、堂々とした佇まいでエネルギッシュだ。同じ白色の花でも、鮮やかなシャクナゲがかすみ草の可憐な雰囲気をまとうことはない。「これを部屋に飾ろう」と選んだ花は、そのときどきの自分の心の写し鏡かもしれない。
わたしが先日選んだ一輪は、華やかなオレンジ色のカレンデュラだった。花言葉はギリシャ神話の悲恋をルーツに「別れの悲しみ」「失望」らしい。けれど、ちょうどそのとき衝動的にあることを決めたばかりだったわたしの心境としては、陽が昇る頃に開花して太陽の方を向いて咲くことから付けられたという愛称「太陽の花嫁」がしっくりくる。咲き誇って圧倒的な存在感と力強さを発揮するカレンデュラが、「怖がらずに自分の選択を信じて進みなさい」と囁いているように感じたのだ。気持ちの霧が晴れ、背筋がすっと伸びた。
カレンデュラは花持ちが良いけれど、そのパワーの浴びかたは生花に限らない。THE HERBSの「BIOIST OIL CALENDULA(ビオイスト オイルカレンドラ)」は、カレンデュラの花が一輪まるごと瓶に漬け込まれた美容オイルだ。瓶の中でたゆたうカレンデュラ。オイルならばより長い期間、太陽のような明るさで心を照らしてくれる。夜のマッサージや朝のスキンケアのタイミングで「頑張ってね」と励ましてもらえるのは、なんとも心強い。
決意を後押ししてくれるのは、言葉だけではない。目に映る姿、香り、空気感——複合的に五感に響いたものたちが、そっと背中を押してくれる。迷いながらも一歩を踏み出したいとき、あなたも部屋に大輪の花を迎えてみてはどうだろう。