愛が溢れるほどに満ちた暮らしのフロア 本館5階 Affection for Life

2025.02.28

これから始まる日々に、祝福を。

高校時代に出会ってからずっと仲良くしている4人組グループがある。その中のひとりがもうすぐママになる。仲間内ではわたしに次いで二番目の出産だ。まもなく産休に入るとの知らせを聞いて、わたしは「ねえ、ベビーシャワーやらない?」とほかの二人に呼びかけた。

ベビーシャワーとは、出産前のママを囲んで親戚や友人が集まり、安産を願ってパーティをするというアメリカ生まれの風習。祝福をシャワーのように降らせるからそう呼ぶらしい。たしかに出産後は、慣れない赤ちゃんのお世話や、ママ自身の体調回復にエネルギーをとられて、しばらく落ち着かない日々が続くもの。ゆっくり心置きなくおしゃべりしようと思えば、アメリカ式に出産前に集まるのって、理にかなっているかもしれない、と思ったのだ。

主役である妊婦の彼女には、おうちだけ提供してもらうことにして、料理やスイーツは持ち寄りとケータリングを活用する。サプライズでプレゼントも用意しなくちゃね、とスマホメッセージで相談をするわたしたち。

ひとりはおむつケーキを持って行くという。もうひとりは、ごはんを作る気力がないときに便利な無添加レトルトスープの詰め合わせ。いいねいいね、絶対うれしいやつだそれ、とメッセージを打ち込みながら、さてわたしはどうしよう、と考える。ややあって、そうだ!と思いついたのは、上質なオーガニックコットンのベビー肌着。毎日使う必需品だけど、素材やつくりがしっかりしたものはやっぱりいい。わたしも出産の時、それを人からのいただきもので実感したのだ。

そんなわけで、久しぶりにベビー用品売り場に足を踏み入れて、肌着を探す。わあ、なつかしいな、この感じ。わたしが選んだのは、袖がボーダー柄で胸に刺繍ワッペンのついたもの。ふわっとやわらかい手ざわりと、下着ながらこれ一枚でも十分かわいいところがいい。ハンカチほどしかない小さな小さなベビー肌着をためつすがめつしていると、まるでパンドラの箱が開くように、わたし自身が新米ママだった頃の記憶がよみがえってきた。

生まれたてのわが子は、こんなに小さい肌着すらブカブカで、今にも壊れそうなこんなはかなげな命を、自分が守っていけるのかと不安になったっけ。わからないことだらけで、些細なことにも戸惑い、感動し、悩み、泣き、笑い、毎日感情が大忙しだったあの頃。今にして思えば、すべてがかけがえのないものだったんだ。もうすぐママになる彼女にも、そんなこと伝えられたらいいな。

ギフト包装された包みを受け取りながら、そうだ、と思いついた。いつもはスマホメッセージのやりとりばかりだけど、せっかくだからプレゼントにことよせて、久しぶりに彼女に手紙を書こう。これから始まる一瞬一瞬を愛して楽しんで、そして困った時はいつでも相談してね、ってこと。これからあなたと、子育てのあれやこれやを分かち合えるようになるのが本当にうれしいよってこと。そして、落ち着いたらまたちょくちょく4人で集まろうねってこと。書きたいことが、あとからあとから湧いてくる。よし、じゃあ可愛い便箋も探しにいこう、とわたしはうきうきした気分でお店を後にした。

育児工房
オーガニック中肌着  3,630円(税込)
厳選された良質な素材と日本の伝統技術を活用し、赤ちゃんに1つ上の「きもちいい。」をお届けする育児工房。代表的アイテムは、和歌山県にしか残っていない希少な「吊り編み機」で編み上げたオーガニックコットン天竺のベビー肌着。生地のやわらかさに加え、縫い目や刺繍などが肌面を刺激しないようフラットに仕上げてあるのが特長。着替えやお洗濯にかかるママの手間を減らしたいという思いから生まれた、下着を超えた「一枚で快適&かわいい」設計で、赤ちゃんとの日々を応援してくれる。
■売場
本館5階 マム&ベビーセレクト
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