
そろそろクリスマスの足音が近づいてくるころ。その足音は、ヒタヒタと忍び寄ってくる忍者の気配ではない。ジングル♪ジングル♪と陽気に口ずさみつつスキップしながらやってくる。そんな感じだ。クリスマスが近づいてきて、皆、こぞりて、陽気になるというものだ。なにが、ひとを陽気にさせるのか。それは、「贈り、贈られ、好き、好かれ」という気持ちの交換によるものだろう。アドベントカレンダーなるものがあるように、クリスマス当日にむかって、ひとのこころはだんだんとヒートアップしていく。飾り付けのこと、料理のこと、プレゼントのこと。「さて、ことしは、どんな趣向で?」と、日々悩み考え直すことの繰り返し。それも、クリスマスの楽しみのうちなのだ。
ところで、プレゼントについて、最近思うことがある。それは、SNSをやっていて感じることに通じる。どういうことかというと、「give & take(あげるから、返して)」という関係を強要されている感じに近い。その義務的な、“ねばならない関係”が煩わしい。心地よいはずの関係が、義務を伴うことで鬱陶しくなってしまう。「いいね」を押すと、「いいね」が返ってくる。それが、「いいね」の貸し借りみたいで嫌だ。あるときから「いいね」を返さなくなると、「いいね」は返ってこなくなる。これって、「いいね」という気持ちのやりとりじゃなくて、「いいね」の物々交換じゃん。なんだか、「いいね」を稼ぐためにだけSNSをやっているようで、気持ちが冷めてしまう。いいものはいい。だから、「いいね」を押す。返礼を期待する「give & take」な気持ちではなくて、シンプルに「give & give」で良いじゃないですか!少なくても、じぶんはそう思っていたい。プレゼントも同じ。あのひとがくれるから贈るという姿勢は、けっきょくふたりの関係が、モノがとりもつ関係になってしまう。良いものを見つけた。おっ、これは、あのひとに使ってほしい(食べてほしい)。「だから、あげたい」という素直な原初でありたい。クリスマスプレゼントだって、くれるからあげるではなく、あげたいからあげる。それで、いいじゃないですか!義務感で贈り物をするようになっちゃうと、つまらないですもんね。
ま、理屈っぽい話はこれくらいにしておきましょう。日本中で、世界中で。もしも宇宙人もいるなら、宇宙中で、プレゼントが行き交う12月。考えてみれば、クリスマスシーズンは神さまがわたしたちにプレゼントしてくれた、極上の贈り物ではないでしょうか。きっと、神さまはお返しなんか期待していないはず。1年間がんばったわたしたちに、あげたいものをあげたいだけだったのだろう。
なんてことを想像しながら、ことしは百貨店を歩いてみたい。そんなワタシがいま目をつけているプレゼント候補は、クリスマスブレンドの紅茶だったり、特別なクリスマスパッケージのハンドクリームとソープの詰め合わせだったり、オーナメントだったりするのです。あげたい相手は、ワインでも飲みながら、これから考えまーす。
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