
世にはコレクターというひとが存在する。古くは昭和の時代。切手や古銭などを集めているひとは、それなりにいたように思う。あれ、当時のムーブメントなんでしょうね。って、そんなことに「うん、うん」と頷くアナタは昭和のひとかもしれない。かくいうワタクシも昭和です、まぎれもなく(笑)。そして、古銭は収集したことはないが、切手は収集していた。同じものを複数持っていたら、クラスの友だちと交換したりしたものだ。でも、いつの間にか、興味が薄れてコレクションは散逸してしまった。でも、考えてみると、郵便や葉書がメールやLINEになり、切手はいまや希少な存在になりつつある。いま、収集しておくと、そのうち、けっこう価値が出るかもしれないよ。古銭はどうだろう。お金もいまや仮想通貨なんていうのができて、そのうちリアルなお金そのものが希少価値になっていくのかもしれませんね。いずれにしろ、コレクションするなら、希少性の高いものほど値打ちが出るのでしょう。個人的には価値は価値でも、経済的な価値(いわゆる値打ち)ばかりを追うのではなく、集めたいもの、集めることで自身の気持ちが満たされるものに価値を見出したい。じぶんだけに価値があるものを追求するほうが素敵だとは思う。
ワタシにはコレクション癖があるのかもしれない。切手のあとは、レコード。そのあとはなぜかビールの缶。買ってはつぎつぎと飲んで、本棚に並べていた。でも、いつのころだったか、捨ててしまった。缶ビールのつぎはティントイ。いわゆるブリキのおもちゃ。旅行先や出張先で古くからあるような玩具屋さんを見つけては突撃。お店の中をジロジロと探す。新しいものには目もくれず、古い箱ばかり探すのだから変わった客ではある。こうして、だんだん数が増えていくのだが、そのうち子どもができ、じぶんの玩具を集めている場合ではなくなって、頓挫してしまった。どうも、続かないのが欠点だ。
そうこうしているうちにハワイアンシャツをコレクションするようになった。日本の古着屋さん、ハワイのスワップミート、サンフランシスコのアンティークショップなどで買い漁った。おもにヴィンテージと呼ばれるものを中心にその数100枚に達しようとしている。これはまさに、コレクション。じぶんをコレクターと呼んでも、良いのではないだろうか。ハワイアンシャツのコレクターとして雑誌に紹介されたこともある。これは、頓挫することなく現在も進行中。増える速度は鈍ったが、おそらく一生続くコレクションだろう。そして、じつは靴も好きである。イメルダおじさんと異名をとるほど(笑)で、一時は数十足にもなり、下駄箱からあふれるほど持っていた。ただ、いまは歩きやすさ最優先でスニーカー(スポーツシューズ)一辺倒になってしまった。それでも、けっこう持っている(笑)。
いま、一生続けて増やしていきたいコレクションはアートだ。はじまりは、李禹煥。美術館で観て一目惚れ。世界的な作家とは知らず、大好きな作家になった。知人の情報である画廊で売りに出ていると言う!飛んで見に行って交渉の結果、無理すれば買えそうな値段になった。清水の舞台から飛び降りて骨折しながら(古いギャグ)、勇気を出して12枚も一気に購入。玄関やビングにズラーッと飾られている。それ以外にも、手が出る範囲で骨董や、知人のイラストレーターの作品などをコレクションしている。これは、ゆっくり、ゆっくりじぶんが気に入ったものだけを増やして行く予定。ゆくゆくはそれらに囲まれて暮らせるようになれば良いなあと、思っている。アートは奥が深い。そして幅が広い。美術展などを巡って、好きな傾向を見つけ、感覚を磨くことが大切。見る目を養わねばならない。ベンキョーも必要だ。しかし、それも、楽しい。それが、楽しい。
そんなワタシがいま気になっているのは、リヤドロの「ザ・ゲスト」というシリーズだ。リヤドロらしい磁器人形ではなく、まるでポップ・アートのようにアイコニックなキャラなのだ。しかもカタチは同じでもさまざまな色や文様でデザインされている。これは、集めたくなる。また、また、ワタシのコレクション魂に火がついた。さあ、困った。嬉しく、激しく、困ったぞ。
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