だれもが持っているけど、捨てちゃった方が良いものは、なんでしょう?ずーっと着ていない洋服とか。本棚の奥に眠ったままホコリが積んでいる本とか。倉庫に仕舞いっぱなしの子どもたちの玩具とか。なるほど、なるほど。そういうのも捨てちゃいたいですよね。でも、捨てちゃうのは勿体ないし、エコじゃない。フリマやメルカリに出すひとも多いんじゃないかな。
そういう物質的なものじゃなくて、精神的なもので、持っているより捨てたいものは、ないですか?うーん、変なプライドとか。そう、そう、そういうのって、持っているよりも捨てたいものですよね。でも、なかなか捨てきれないのが、人間ってやつ。じゃあ、ひとを羨ましがる性格とか。ひとはひと。じぶんはじぶんですもんね。ひとのことを気にしても仕方がない。もっとじぶんと、じぶんの内面に目を向けたいですよね。なんだか、精神的なものと言った途端に面白い答えがたくさん出てきた。
たとえば、ここにタイルがあるとします。しかも、あなたはそのデザインがすごく気に入っている。さて、あなたは、そのタイルをどう使いますか。ここでは、タイルのサイズは横に置いといて。じぶんのイメージの中で自由自在にサイズを決めてください。そうね。お風呂のタイルをそろそろ変えたいな。もっと小さな、モザイクタイルがいいな。キッチンのタイルがだいぶん汚れてきたから、真っ白いものにはり替えたいな。洗面所のユニットがどうも気に入らないから、プロバンス風の明るい色のタイルをはれないかしら。玄関をモダンな黒白の市松模様のタイルばりにしたら、わが家カフェみたいになるんじゃない。
なかなか面白いアイデアだと思います。でも、ほら、皆さんに持っていないで捨ててほしいものがあると言いましたよね。それはね、固定概念です。これが、最初の質問の答えというか、皆さんに期待していた反応です。タイルの使い道と聞いて、お風呂、洗面所、キッチン、玄関まわりのリフォームを思い出しちゃうのは「固定概念」のせいです。じぶんでは気づいていないかもしれないけど、普段からずいぶん固定概念にとらわれながら生活しているのが、わたしたちなんです。その場合の固定概念は「世間の常識」「生活のルール」「社会の習慣や風習」などとも言えるかもしれませんね。もちろん、社会生活を営むうえでは大切な習慣、ひとと協調していくうえで守らねばならないルールや常識も多くあります。
でも、個人の生活を楽しく変えていくアイデアとなれば、常識やルール、習慣などは捨てたほうが面白い視点が見つかるものです。むしろ、捨てちゃえば、どんどん発想は自由になります。ヨシ!固定概念を捨て去ろう。と決めたら、あなたはタイルをどう使いますか。たとえば、コースターなんか良さそうですね。コーヒーカップにもオンザロックグラスにも似合いそうです。柄違いのタイルにケーキのお皿やチャームの小皿を置いたりするのも楽しそうだ。陶板のプレートをイメージして直接食材を乗せても良いかもしれない。前菜やタパスを乗せてシャンパはいかがかな。タイルなのでサッと拭けば食材を直接おいても清潔だし、なんたって洗うのがラクそうじゃないですか。
どんどん連想ゲームのように発想を広げていけば、アイデアがたくさん湧くんじゃないかしら。デスクの上にタイルを乗せて、その上に文具やアクセサリーを置いておくのも可愛いと思う。上に置くものによってタイルの柄や色を変えておくと、片付けるのが苦手なひとも、整理上手になるかもしれない。玄関の花台や収納台の上にタイルを置いて、その上に小ぶりなアートや置物を飾るのも素敵だろう。
こう考え出すとアイデアが止まらない。楽しくってしかたがないですよ。さあ、あなたも固定概念を捨てて、気にいったタイルを何枚か買ってみよう。「タイル」からはじまる新しいくらしの「スタイル」。(なーんちゃって、ね)