手がちぎれるくらい握手がしたい。手の指紋が擦り切れて、手のひらがツルツルになるくらい握手がしたい。選挙の候補者のひとって、そんなことを考えているのかしら。と、思いたくなるほど、たくさんのひとと握手をしているよね。なんで、あんなに握手をするのだろう。握手すると投票してくれると思っているのだろうか。人気歌手や映画俳優、有名スポーツ選手なら握手をしてもらいたいのは、わかる。でもね、選挙の候補者のひとと、そんなに握手がしたい?(選挙の候補者のひと、ごめんなさい!悪気はないです)選挙の候補者のひとにウラミもツラミもございませんけど。あの握手って、そんなに効果があるのかしら。って、毎回、思ってしまうのですよ。
握手といえば、握手魔っていますよね。何かといえば、握手をしたがるひと。あなたのまわりにもいませんか。冗談が通じ合ったとき、妙に趣味の意見が合ったとき。そんなことで、大袈裟に握手を求めてくるひとが意外にいる。そうかと思えば、お酒を飲んだ後とか。別れ際に必ず、握手をしてくるひとがいる。あれは、なんだろう。単に「一緒に楽しく飲んでくれて、ありがとう」という感謝の気持ちの表現?いや、違いますよね。あれはやっぱり“酔いがなせる技”だなあ。ま、酔ったときのキス魔よりはよほどマシだけど。何回も繰り返し、繰り返しそこにいるみんなと握手するので、なかなか散会できない(笑)。あれは、ちょっと困りものだ。あなたのまわりにも居るでしょう?握手魔さん。でも、キス魔さんはいなくなったね。もはや絶滅危惧種。これは、モラハラやセクハラという概念が広がったお陰だろうね。良いことだ。でも、そういう概念が広がっていないときはやっていたのに、いまはやらないというのは、癖ではなくって確信犯なんだろうな。それは、もっと困ったもんだけどね。
キス魔さんは社会に新たな概念が広がったおかげで絶滅危惧種になったけど、握手魔さんはまだまだ勢いが衰えないような。年齢、役職関係なく、すべての握手魔さんは、あの行為を「親愛の情」と勘違いしているんじゃないかしら。コロナが収まり、飲み会も増えているから、握手魔さんはワタシの周りでも復活している。
そこで、握手魔さんがだれからも嫌がられずに、逆に良い印象を与える握手というものを考えてみた。それは、あるハンドクリームを使う。ただ、それだけのこと。この間、このエッセイを書くにあたり、百貨店の売り場で今回のエッセイのお題である商品を試してみた。これが、また凄いのです。その効果に、びっくりポン(少々古いか?)。手に塗ったら、手がツルツルになるのです。まるで、手を何かで研磨したみたいにツルツルになります。じぶんでじぶんの手をさすってみてウットリするくらいのスベスベ感。そして良い香りがする。こんな手で握手されたら、きっと悪い気はしませんよ。しかも、握手された相手は、その手ざわりをいつまでも覚えていてくれそう。
さ、このクリームでお手入れしたら、その効果を実証してみましょう。レッツ・シェイク・ハンド!手は口ほどのモノを言いますよ。