華やかで洗練された暮らしのフロア 本館4階 Time of Grace

2024.05.16

その気にさせないで。

ピンポーン♩(おっ、来た、来た。)
招待客たちがやってきた。今日はオリーブの木を眺めながら、オリーブオイルを使った料理を食べる「オリーブの木の日」なのだ。オリーブといえばポパイ。だから、今日のドレスコードはセーラ襟の服を着てくること。ポパイといえば水平さんだからセーラー服。そんなギャグみたいな連想ゲームはもう通じないかな(笑)。しかも、ポパイの恋人オリーブのフルネームはオリーブ・オイル。って、知らないよねえ。だって、ポパイは、もう100年近く前のアメリカンコミックだもん。
招待客3人をご紹介しましょう。全員、ワタシを通して知り合った友だちグループだ。K Iは幼稚園と小学校の同級生。もう何年の付き合いになるだろう。それはヒミツだ。歳がわかっちゃう。うちの町内で“まち中華”の店をやっている。じぶんでは“ラーメン屋”と言っているが、なかなかどうして、酢豚、鶏唐揚げ、餃子など人気メニューも多い。KSは仕事の仲間。ワタシの弟子であり後輩でもある。なかなか素敵なデザインをする、敏腕デザイナーだ。KKは大学教員。経済学を教えている。食べることも、飲むことも大好き。金に糸目をつけない食べ歩きが趣味という、ぜんぜん経済的じゃない不経済学者だ。そんな3人に見せるために用意したのが、高さ150センチを超えるオリーブの木の鉢植えだ。しかも実がなっている。

3人をオリーブの木があるリビングに招き入れた。目ざといKIがさっそく見つけて、「おっ、これか。立派な木じゃないか。葉もよく繁っている」と、感嘆の声をあげる。KSが先輩であるワタシを気遣って持ちあげてくれる。「先輩、上手に育てていますねえ。肥料を与えたり、水をやったり、けっこうマメに丹精してはりますねえ」。食通でありモノ知りでもあるKKは、オリーブの木になっている実を見つけて知識を披露する。「オリーブって1本だと実はならないんですよ。ということは、どこかにもう1本あるってことですよね。どこだろう」。

ワタシはどの話にもニコニコと笑顔でうなずく。さ、落語の“子褒め”ならぬ“オリーブ褒め”はこのくらいにして、食事にしようじゃないか。さあ、さあ。と、皆さんをダイニングテーブルへと誘う。そこにはオリーブオイルを使った料理が並ぶ。新鮮野菜のグリーンサラダ、焼き野菜のマリネ、続いて鮮魚のカルパッチョ、魚介のアヒージョ、自家製アンチョビのパスタ、バケットもオリーブオイルをかけていただくのだ。しばらくはお食事タイム。というわけで、旺盛な食欲で食った、飲んだ。食った、飲んだ。
お腹がくちくなったところで、コーヒーカップを手にして全員がオリーブの木のまわりに集まる。KSがまたオリーブを褒める。「ホントに、綺麗な葉っぱだし、それに、こんな美味しそうな実がなっているし」と、葉と実を手でさわる。アレ??と、KSの顔色が変わる。目がシロクロしている(笑)。

「先輩!これって、ホンモノの木じゃないでしょ??」その声につられて、KI、KKもオリーブの木の葉に手を伸ばす。3人が口を合わせて、「ヤラレター」と大きな声を出して、一斉に笑い声が部屋中に響く。「どおりで1本でも実がなるわけだ」と、KK。
「あまりにも良くできたアーティフィシャルグリーンを見つけたものだから、きょうの企画を思いついたんだよ。でも、みんな、たくさん褒めてくれて、ありがとう。料理も美味しかったし、ひさびさに集まれたし、よかっただろ(笑)」
3人揃って「その気にさせられたー!」と、大笑い。「えっ、その木に乗せられただろ」と、ワタシがツッコミ、また笑いが広がるのであった。

EMILLIO ROBBA(エミリオ・ロバ)
本物と見間違えるようなクオリティを誇るアーティフィシャルフラワーのブランド「エミリオ・ロバ」。花の都パリで生まれ、美しい四季のある国ニッポンで育った。日本から世界へ。三重県名張市のアトリエで熟練の技術者たちの手作業で作品を仕上げている。
オリーブ
「平和」「知恵」という花言葉を持つオリーブ。どなたにも喜ばれるから、贈り物にも最適。思わず触ってみたくなるほど瑞々しい質感。葉のシワや葉脈までリアルに再現した精妙な仕上げ。通年で飾りやすい、新感覚の観葉植物(アーティフィシャルグリーン)です。
63,000円(税込)
■売場
本館4階 グレースフルテーブル
フロアマップ
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