※営業時間、催し内容、開催期間が変更になる場合がございますのでご了承ください。

2024年9月 美術散歩

神戸阪急 阪神梅田本店

阪急うめだ本店 7階 美術画廊

9月18日(水)〜 24日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

丹波・柴田雅章 作陶展

「糠釉紋押手付水差」(径14×高さ20.5cm)

「飴釉掛分スリップウェア楕円皿」
(縦25×横34.5×高さ6.5cm)

丹波の土・自製の木灰による釉、赤松を用いた登窯での焼成にこだわる柴田雅章。江戸期の丹波焼に見られる白と黒の化粧土を用いた技法を研究し、英国的スリップウェアの再現や独自の“灰釉スリップウェア”を生み出したことでも知られています。今展では、そのスリップウェアや大皿、大壺をはじめ、皿、鉢、壺、ピッチャーなどの食器類や茶器など、400点以上の作品をご紹介します。丹波の魅力をたっぷりとお楽しみください。

1948年、東京都に生まれる。
1971年、中央大学理工学部工業化学科 卒業。丹波の生田和孝氏に師事。
1975年、丹波・篠山町にて独立、築窯。
2003年、「英国の古陶・スリップウェア」展開催、並びに図録の出版に尽力。
2008年より、日本民藝館展審査員に就任。
日本橋三越本店(東京)、阪急うめだ本店(大阪)など、各地で個展を開催。日本陶芸展、日本民藝館展、国展など入選多数。

9月25日(水)〜 10月1日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

青木秀明 日本画展

「燁」(P6)

今まで何も気に留めなかった壁に一枚の絵を飾る。そこから花が咲き、鳥の囀りが聞こえてくる。芸術作品は人の心に直接働きかけ、心の糧となります。私は日本画の画材は唯一無二の素材だと信じてます。特に岩絵の具の存在感や金箔の輝きは私が追求する装飾美には欠かせません。今回は動植物を主体に、私が辿り着いた令和の花鳥画を展示いたします。
青木秀明

1975年、新潟県に生まれる。
1998年、第5回松柏美術館花鳥画展優秀賞 受賞。
2000年、京都精華大学大学院修士課程 修了。
2001年、日春展奨励賞 受賞(’08日春賞 受賞)。
2002年、第9回川端龍子大賞展 龍子大賞 受賞。第13回臥龍桜日本画大賞展優秀賞 受賞。2003年、第21回上野の森美術館大賞展優秀賞 受賞・彫刻の森美術館賞 受賞。
2006年、日展特選 受賞(’11・’17・’22審査員)。
2013年、第15回雪粱舎フィレンツェ賞展優秀賞 受賞。
2019年、Seed山種美術館日本画アワード 優秀賞 受賞。
2024年、栗和田榮一賞 受賞。
パブリックコレクション
彫刻の森美術館、雪粱舎美術館、山種美術館、佐川美術館 他
現在、日展会員。

9月25日(水)〜 10月1日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

山本長左・山本篤 作陶展

山本長左「ペア丸紋祥瑞写 長角皿」
(縦12.8×横20.8×高さ2.9cm)

山本篤「黄磁釉 びわ型花瓶」
(径17.4×高さ29.6cm)

明朝時代の染付を現代の藍九谷に昇華させ、格式の高さと親しみやすさが同居する器に、熱狂的なファンの多い兄・山本長左。伝統の型打ち成形の技法を守る一方、高度なロクロ成形技術による端正なフォルムに加え、 高貴なギョク(勾玉)の色を現す黄磁釉を自在に操る弟・山本篤。九谷焼なら色絵が主流と言われる中、独自のスタイルを貫く二人の匠の技の数々をご覧ください。今展では、花瓶や大皿、香炉など観賞用の器をはじめ、日常使いの食器まで、数多くの作品をご紹介します。

1953年、石川県に生まれる。
2013年、宮内庁より依頼を受け、家鶏図盆栽鉢を制作。
2014年、同じく松竹梅盆栽鉢を制作。
2015年、同じく金襴手蘭鉢を制作。
2016年、同じく青華鶴に七宝紋蘭鉢を制作。
2017年、同じく青華金彩鳳凰の図蘭鉢を制作。
2019年、同じく天皇 皇后 両陛下 御紋入器を息子と共に制作。即位の礼「饗宴の儀」に和食器6品目が平成に続いて継続使用される。
2020年、秋篠宮殿下 妃殿下 神事用器の御印をデザイン、制作。
2022年、令和四年春の叙勲 瑞宝単光章 受章。

1956年、石川県に生まれる。
2013年、宮内庁より依頼を受け、盆栽鉢古鏡形を制作(以降、毎年制作)。
2016年、加賀九谷陶磁器協同組合 理事長就任。経済産業大臣功労者表彰 受賞。
2017年、第20回 日本伝統工芸士会作品展衆議院議長賞 受賞。平成29年度 全国伝統的工芸品公募展内閣総理大臣賞 受賞。
2018年、第2回 三井ゴールデン匠賞 受賞。石川県伝統工芸士会会長 就任。
2019年、宮内庁より依頼を受け、天皇 皇后 両陛下 御紋入器を制作。
2020年、秋篠宮殿下 妃殿下 神事用器を制作。
2021年、日本伝統工芸士会副会長 就任。

2024年10月 美術散歩

神戸阪急 阪神梅田本店

阪急うめだ本店 7階 美術画廊

10月2日(水)〜 8日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

中川原哲治・惠子と里彩
染め 織り 紡ぎの布展
―糸から紡ぐ
『布』と『暮らし』の物語―

左から 絹からみ織り布、絹真綿からみ織り布・
絞り染め、絹からみ織り布・手紡ぎ真綿入り
(各約85×182cm)

絹真綿のふんわりとした風合いと美しい色彩が魅力の、やわらかさとモダンな雰囲気が共存する絹真綿からみ織り布・絞り染め。東京・八王子の地で1894年に創業し、現在は山梨・山まゆの里とBaliの工房「美雲庵」で、野蚕飼育から始まる養蚕や糸紡ぎ、染め、130年にわたり受け継いだ染織の技法を継承しながら、自然に寄り添った創作と暮らしを続けています。今年のテーマは、「糸から紡ぐ“布”と“暮らし”の物語」。自然の恵みと染織の技が織りなす、1枚1枚異なる表情を持つ布の数々。そんな暮らしを彩る存在となる創作布を、ご高覧賜りますようご案内申し上げます。

中川原哲治・惠子・里彩

1894年、二階堂織物を背景に、東京・八王子で創業。その後、山梨・山まゆの里、バリ島・美雲庵の工房で、それぞれの環境や文化の特徴を活かした創作を続ける。
1980年代、世界で活躍を始めた日本のファッションデザイナーへの創作テキスタイルを提案。後半には百貨店美術画廊での「創作布展」が始まる。
1990年代、海外を含め、各地の主要百貨店での作品展を展開。併せて、山梨、バリ島での野蚕飼育を始め、自然と向き合った創作活動を続け現在に至る。
2024年、山梨県のダイヤモンド富士が眺望できる場所にギャラリー兼工房をオープン。

10月2日(水)〜 8日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

辻󠄀村塊 陶展

「伊賀掛花入」(幅6.3×奥行6.3×高さ17.6cm)

気が付けば、陶芸の世界を志していた辻󠄀村塊。作陶の厳しさ、創造することの楽しさ、そして美への飽くなき探求心を父である辻󠄀村史朗の背中から学んできたと言います。ただひたすら轆轤を廻し、窯を焚き、自然を肌で感じながら制作した新作、ぜひご覧ください。

1976年、奈良県に生まれる。
1994年、父・辻󠄀村史朗に師事。
2000年、独立・桜井市に窯を築く。
2002年、初個展 以後各地にて個展開催。
2014年、阪急うめだ本店にて個展(以後隔年)開催。

10月9日(水)〜 15日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

第45回 松崎健 陶芸展

「遊玄象嵌陶塊石花器」(径14.6x高さ20.2cm)

個性の強い土と真正面からぶつかり合い、素材の美しさを心で表現する松崎健。窯変灰被から始まり、織部・志埜・陶塊石・幽玄・白瓷へと、原土が持っている無限の可能性を余すことなく表現した最新作をご紹介します。

1950年、日本画家・松﨑脩己の三男として東京に生まれる。
1972年、玉川大学芸術学科陶芸専攻。卒業後、島岡達三の門に入る。
1978年、京王百貨店新宿店にて個展開催(以後毎年)。
1980年、国画会野島賞 受賞。阪急うめだ本店にて個展開催(以後毎年・大阪)。
1982年、国画会・会友。
1984年、国画会・会友優作賞 受賞。
1986年、国画会・会員。
1993年、ニューヨーク ELYSIUM ART 近代日本陶芸展にて師弟展開催。
1995年、ニューヨーク GALLERY DAI ICHI ARTSにてグループ展開催。ニューヨーク BABCOCK GALLERIES にてSix Master Potters at the Modern Ages展開催(濱田庄司、島岡達三、松崎健、バーナード・リーチ、ウォーレン・マッケンジー、ランディ・ジョンソン)。
1997年、西武百貨店池袋店にて日米陶芸4人展開催。
以後、国内外にて個展、グループ展多数。

10月16日(水)〜 22日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

こっくりと秋布衣 真木テキスタイルスタジオ

「コートカラー」
(ウール50%・シルク50%、フリーサイズ)

力強いタッサーシルク糸の風合いを織り込んだ生地でゆったりと羽織れるコート、パンツ、スカート、そしてヒマラヤウール糸によるあたたかなボレロやベストなど、素材感豊かな布で衣や巻物、暮らしの布をご紹介します。

真木テキスタイルスタジオ

1980年代末、インドにて織物づくりを開始。
1990年代、沖縄西表島の染織家、石垣昭子と出会い、真砂三千代とともに真南風プロジェクトを始める。
2017年、ヒマラヤ山麓3千坪の敷地に、農園、藍窟、染場、機場、縫製場、ギャラリーをそなえた「ganga maki工房」をスタジオムンバイのビジョイ・ジェインとともに作る。
現在は、年間9~10ヵ月間「ganga maki工房」で暮らしながら、素材となる植物を育て収穫し、繊維、糸、染料としてインド各地の天然素材とともに、織物、衣、ありとあらゆる繊維でできるモノを作っている。

10月23日(水)〜 29日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

内藤六郎 水彩画展
―見果てぬ夢―

「秋の森の小鳥達」(縦23×横32cm)

透明水彩絵具を使用しながら、あれこれと工夫を加え、少しマットで幾分パステル調も意識した雰囲気を表現したいと思っています。今回、探し求めていた色の世界に少しだけ近づけたような気がします。これを自己満足で終わらせないようにするのはなかなか大変そう。気が遠くなりそうだけれどもしょうがない、もうひと踏ん張りしてみるか…などと揺れ動く気持ちに戸惑いながら日々を過ごしています。約50点を出品予定です。どうぞご覧ください。

内藤六郎

1950年、東京都に生まれる。
1976年、東京藝術大学大学院 陶芸専攻 修了。
1980年、山梨県北杜市に工房を造る。
2021年、北杜市より埼玉県鴻巣市に移住、水彩画の世界に入る。

10月23日(水)〜 29日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

幹山繁太 和田泰明
作陶二人展

幹山繁太「祥瑞玉堂佳器文花入」
(径14×高さ20cm)

古染付に心惹かれ、古き良きものからインスピレーションを受け作陶しております。古染付とは中国明末(1600年代頃)に景徳鎮から渡ってきた陶磁器の総称です。その一部を倣い、古染付を追求した作品、そして独創性のある作品を生み出せるよう邁進していきたいと思っております。作家として私自身が成形、絵付け、窯焚きをした作品をご覧いただき、楽しんでいただけましたら幸いです。

幹山繁太

1973年、六世幹山伝七の長男として京都府に生まれる。
1995年、京都府立陶工高等技術専門校を卒業後、六世幹山伝七の元にて作陶に従事する。
近年、いち陶芸家として独自の作品発表をはじめる。

和田泰明
「鉄釉 プラチナラスター彩 向付 5客組」
(各径13.3×高さ5.8cm)

初代桐山はさまざまなスタイルの作品を作っていました。その影響を受け、色絵や釉薬を使った作品を電気窯、ガス窯、登り窯で制作しています。八年間懐石料理を学び、その経験を活かして食器も作っています。日々茶道を学び料理を作りながら、陶芸に打ち込んでいます。この機会にぜひご高覧いただけましたら幸いです。

和田泰明

1974年、四代和田桐山(正明)の長男として兵庫県で生まれる。
1995年、琴浦窯にて作陶開始。
2006年、大丸心斎橋店にて父子展を開催(父子展:’07フランス・パリ、’21大分・トキハ本店)。
2007年、大分・トキハ本店にて初個展を開催。(個展:同年、福山天満屋、’22神戸阪急)。
2008年、陶彩三音展開催(大丸心斎橋店)。
2010年、茶陶展開催(京王百貨店新宿店)。
2012年、幹山繁太、和田泰明 2人展開催(茶道具やまこう・大阪)。
2013年、大丸心斎橋店にてグループ展開催。
2016年、神戸そごうにてグループ展開催。
2023年、裏千家出入り方「百十会」への入会が許される。

10月30日(水)〜 11月5日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

自然しぜん生命いのち
中谷 晃 油彩画展

「水明の薔薇」(F4号)

姿形の美しく鮮やかな色彩をもつ花と果実と動物たち。色とりどりの布と器が饗宴する世界です。それらすべての“生命の泉”を歓喜の楽園となるよう描いています。油彩画の大作100号から小品まで、そして素描画も含め30点の展覧会になります。ぜひ、この機会にご高覧賜りますようお願い申し上げます。

中谷晃

1952年、鳥取県鳥取市鹿野に生まれる。
1961年、宮本草一路画伯に師事(和歌山県田辺市)。
1971年、鳥取県立鳥取西高等学校 卒業。
1973年、東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学。
1975年、渡欧(イギリス・フランス・ベルギー・イタリア)。
1979年、東京藝術大学大学院美術研究科絵画専攻 修了(絵画専攻 山川輝夫研究室)。
1983年、上野の森美術館大賞展 出展。
1989年、第65回白日会展 出展(以降毎年出展)。
1990年、白日会会友奨励賞 受賞。
1992年、第1回中谷晃油彩画展開催(阪急うめだ本店 ・大阪)。
1993年、白日会準会員奨励賞 受賞。
1998年、白日会M賞 受賞。
2000年、第32回日展 出展。
2002年、すいどーばた美術学院長 就任。
2006年、白日会損保ジャパン美術財団奨励賞 受賞。
2007年、 第26回損保ジャパン美術財団選抜奨励展損保ジャパン美術賞 受賞。
2018年、白日会展伊藤清永賞 受賞。
2023年、白日会展中澤弘光賞 受賞。
2024年、白日会展文部科学大臣賞 受賞。第12回中谷晃油彩画展開催(阪急うめだ本店・大阪)。
現在、白日会会員、白日会常任委員、千葉県松戸市在住。

10月30日(水)〜 11月5日(火)
※催し最終⽇は午後4時終了

coppers早川 造形展
~銅の不思議な世界2024~

「Steam Wing Boy」
(幅33×奥行23×高さ49cm)

「coppers早川」は2001年から親子ユニットとして活動を始めました。モダンで、レトロフューチャーな世界の表現、“銅の細胞を持つ生物達が住まう世界”。それが、coppers早川のコンセプトです。今展では、蒸気機関やボイラーから発想を得た「Steam Wing Boy」をはじめ、大小合わせて50点以上の作品を展示します。不思議でどこか暖かな世界を、ぜひご高覧ください。

早川篤史・早川克己

2001年、銅作品の制作活動を独学で親子ふたり同時に開始。
2004年、東京都現代美術館「球体関節人形展」に押井守監督依頼作品を展示。
2005年、愛・地球博に押井守監督の依頼によりオブジェを展示(愛知)。
2007年、第34回日本銅センター賞 受賞。
2008年、「坂の上の雲ミュージアム」にて、司馬遼太郎氏へのオマージュを展示(愛媛)。
2013年、アートフェア東京等に出展。
2015年、Young Art Taipei(台湾)等に出展。
2017年、Infinity Japanに出展(台湾)。Asia Contemporary Art Showに出展(香港)。
2018年、Affordable Art Fair(シンガポール)等に出展。
2022年、中国・深圳 Gallery 夢譚にて展示。
2007年から、各地百貨店にて個展開催(新宿髙島屋、松屋銀座、阪急うめだ本店、福岡三越他)。

9階 阪急うめだギャラリー・
アートステージ

10月23日(水)~ 11月4日(月・休)
※催し最終⽇は午後5時終了

長坂真護 展

「真実の海」
(縦120×横120cm、Oil and
Apparel-waste on Woodpanel)

アートのチカラで誰もが平和に暮らせる世の中へ。世界でも有数の電子機器の墓場と言われるガーナにあるスラム街“アグボグブロシー”。この地の貧困と環境問題をアートのチカラで変えようとしている長坂真護。本展では、活動の原点でもあるガーナの作品を中心に、世界平和への願いを込めた作品の数々をご紹介。

1984年生まれ。
2017年6月、ガーナのスラム街・アグボグブロシーを訪れ、先進国が捨てた電子機器を燃やすことで生計を立てる人々と出会う。以降、廃棄物で作品を制作し、その売上から生まれた資金で現地にリサイクル工場建設を進めるほか、環境を汚染しない農業やEVなどの事業を展開。経済・文化・環境(社会貢献)の3軸が好循環する新しい資本主義の仕組み「サステナブル・キャピタリズム」を提唱し、スラム街をサステナブルタウンへ変貌させるため、日々精力的に活動を続けている。
2022年9月、東京「上野の森美術館」にて自身初となる美術館個展を開催。同年11月、第51回ベストドレッサー賞、学術・文化部門受賞。ガーナに「MAGO MOTORS LTD」を設立し、現在ガーナ人53名が働いている。(2024年3月15日時点)

※営業時間、催し内容、開催期間が変更になる場合がございますのでご了承ください。
※サイズは目安です