[知っていますか?ひな人形のこんなお話]
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● 桃の花はなんで飾るの?
旧暦の3月3日(現在の3月下旬~4月中旬ごろ)は桃の花が咲く時期だったため、飾られるようになりました。桃の花は邪気を払うとされています。
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● 左近の桜、右近の橘
向かって左側に橘、右側に桜が一般的。これは平安宮の内裏にある紫宸殿(ししんでん)を模していると言われ、いずれも魔除けの花とされています。
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● 男びなと女びなの位置は?
全国的に男びなは向かって左側に飾るのが一般的ですが、京雛など一部地域では“左上座”の伝統にならい、右側に飾る場合もあります。
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● 菱餅の由来と形
諸説ありますが、緑は“健康や長寿”、白は“清浄”、ピンクは“魔除け”を表すという説が一般的です。
[ひな人形を作るうえでの4つのこだわり]
※これらの技術を用いていない商品もございます
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● 虫がつかないよう桐木胴(きりもくどう)に
人形の胴は、樟脳の原料で防虫効果のある樟(くすのき)を挟んだ桐木胴を使用。胸元や足元には虫がつきにくく、樟脳による溶解の心配がないウレタン胴を採用しています。
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● 絵羽合わせ(えばあわせ)
男びなの胸元の柄を合わせて裁断したうえで、仕立てています。生地の用尺が余分に必要になりますが、装束の柄の美しさを効果的に演出できます。
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● 丁寧な縫製
仕上がりがいかにきれいに見えるかを考えて丁寧に縫製。十二単の後ろの裾など目につきにくいところも縫い位置を合わせ、ミシン目が見えないよう配慮しています。
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● バランスの取れた着付け
男びなは“風格・威厳”を、女びなは“女性らしいやさしさ”を表現。それらは、頭挿しや腕(かいな)折りの技術など長年にわたって培われた技術と感性によってなされます。
[分業で作られるおひな様]
おひな様は頭師、髪付師、手足師、小道具師など多くの職人の技と思いが結集した芸術的作品です。小出松寿は衣裳を着付ける“人形着付師”であり、人形を企画し、衣裳の素材や色、加工方法、形などを決定して各職に指示をするプロデューサー的な役割を担っています。